【就活生から多い質問を回答】3月1日などに幕張メッセなどで開催される大規模な合同説明会は行く意味があるのか。私の見解や実際に行った人へのヒアリングを掲載。


私自身が就活生の時は「マイナビWEB就職EXPO」のような幕張メッセなどで開催されている合同説明会は参加しない就活生でした。そういった人間が書いているという事前情報をふまえた上で情報を取捨選択してご判断されるのが良いと思います。本記事では大きく分けて5つの目線から「本当に行く意味はあるのか」という事について深く検討していきたいと思います。

1.そもそも合同説明会とは何か

2.公平な目線で見る、合同説明会の抱えるメリット・デメリット

3.私が何故合同説明会が行かなかったのか、代替的行為という考え方について

4.合同説明会に行った17卒の友人から聞いた実際の行った感想

5.採用活動を行っている人事と共に採用活動の手伝いをしている今思う事


1.そもそも合同説明会とは何か

合同説明会とは、様々な業界・業種の多数の企業が参加しブースを設置し、求職者に会社や仕事の情報を提供する場です。 参加企業の数は1開催で数十社から数百社に及ぶ大イベントまであります。(引用:https://www.gosetsu.com/career/pages/faq#Question_01)

ただの「説明会」と違うのは、1社だけではなく複数の会社が敷地内でブースを開催している点ですね。基本的には大手就活サイトなどが主催しています、それに多くの企業が出展させてもらうと行った形を取っています。マイナビ・リクナビなどが幕張メッセを貸し切ってやるイメージが強いと思います。というのも3月1日にYahoo!ニュースなどで「18卒就活本格化」みたいな見出しで取り上げられるので「見たことあるよ」という方もいらっしゃると思います。

こんな感じですね。すごい噛み砕くと、就活生のコミケみたいな風景ですよね。


2.公平な目線で見る、合同説明会の抱えるメリット・デメリット

【メリット】

・1社ではなく複数の会社を見て回れるので効率的と言われる

・自分の知らない業界や企業が目に入り、興味を持つきっかけになり得る。

【デメリット】

・開催地が幕張メッセなので交通費・交通時間がかかる

・入場制限や優先入場など、すんなり入れない。いつでも入れていつでも出れるような感覚ではない

・基本的には私服可能と言われているが、やはり上記画像などを見るとスタンダートであり、スーツを着て行く必要性に迫られる。


3.私が何故合同説明会が行かなかったのか、代替的行為という考え方について

私は合同説明会に行きませんでした。決して手間だったからではありません。

まず合同説明会というイベントを自分の中で精査する上で、出展予定企業について公開されている範囲で調べた所、自らが志望していた「インターネット広告」の企業の出展はありませんでした。

その過程で、出展企業一覧というページに出会ってしまって、そこに出ている企業を軽くマイナビ・リクナビなどで調べてしまえたので満足してしまったという事がありました。

私の価値観では、何時間も時間をかけて実際に足を運んで企業の説明を訊くよりも、興味の無い企業や一切選考を受けない企業は調べず、多少興味がある企業はネットで深く調べた方が有意義に感じました。もちろん実際に社員の方が話される情報とネット上で仕入れられる情報の価値は違うとおっしゃる方はいると思いますが、私は「採用活動の場で真実」が語られるとも思っていませんし、転職者向けサイトなどの情報を踏まえた複合的な観測をした方が正確な情報を得られると思いました。

なので、究極を言えば、合同説明会に行かなくても出展企業を知る事が出来て調べる事ができる、しかも実際に行って掛かる時間よりも短い時間で企業について知ることが出来る、という点で私は行かない決断をしました。

以前のコラムで紹介した通り、実際に就活が解禁されると3月1日のAM3:30頃まで公開された企業の説明会情報とニラメッコしてスケジュール管理をしているので疲労感に包まれています。その中で朝8時に自宅を出発し、体調が優れなくパフォーマンスが発揮出来ない状態で二日間などの連日参加するメリットがあるか、と考えたら上のような考え方をしていた事もあり、メリットを感じませんでした。

自宅の前で開催していて、自由な時に入って自由なタイミングで出る事ができる、まるでコンビニのような仕組みであったら顔は出したと思います。東京の杉並区付近で生活している私にとって幕張メッセは非常に遠く、その距離自体が障害になり得ました。


なので、行かなくても同等の成果が得られる代替的行為(ネットで企業名を調べて調査すること)を選択しました。時間効率も良くて、よりディープな詳しい情報を調べられると考えていた代替的行為を選択しました。この選択に関して、今では良く判断したなと振り返っています。


4.合同説明会に行った17卒の友人から聞いた実際の行った感想

当時私が以上のような考え方を友人間で話していた所、「とりあえず行きます」というスタンスを取っていた友人A、友人Bがいました。そして一昨日、一緒にドライブをした際に当時の感想について振り返って自分の中での合同説明会の感想を語っていただきました。


友人A「行く意味がなかった。なんで行ったんだろう、と後悔している。朝早くから行くモチベーションがないので昼前ぐらいに参加したが、中に入って1社を20分程度聞いて、一度外に出てタバコを吸って、1社20分だけ聞いて帰りました。それで1日を無駄にしました。」

友人B「Aさんと同様に過ごしました、少し説明を受けた企業が多いですかね。1社の話をずっと聴けるわけではないです、大体20分ぐらいの時間が設けており、20分で次の受講生に交代しました。その中で強く感じた事は、「20分程度」ではどの企業は深い内容を話せないということです。どの企業も「自分の企業はどういう業界か」という説明程度で終わり「その中で弊社の特徴」という所に踏み込むには20分はあまりにも短いです。なので、込み入った話が聞けずに当たり障りのない話しか聞けませんでした。あと幕張メッセは遠いです。

ただ、漠然と志望業界も定まっていない学生からすると、色々な業界をつまみ食い的に知れる機会なのでそういった学生にならオススメできると思う。」


…結構リアルなマイナス要素のお話を聞けて良かったです。ラーメン屋のテーブルのようにある一定の時間が来たら退席する流れがあるというのはイメージ付きましたが、20分というのは「話を是非聞きたい!」という企業にしては短いですね。逆に「あ…ここハズレっぽい」という企業の場合ですと20分という時間が失われるのは大きな機会損失ではないか、と感じますね。

漠然と志望業界も定まっていない学生からすると、色々な業界をつまみ食い的に知れる機会なのでそういった学生にならオススメできると思う。

これは興味深いですね。3月1日時点で完全にフワフワな志望業界というのはやや危機感すら感じますが、この方の仰るとおりだと思います。


5.採用活動を行っている人事と採用活動の手伝いをしている今思う事

採用担当を行っている弊社の人事のお話などを聞いている時に思うのが、「やはり人事も人なので、過去に自分が行ったイベントに興味を示して弊社に足を運んでくれたという事実が嬉しい」ということです。本当は感情を押し殺して採用活動をするべきとは思いますが(理想は)、現実的には贔屓目で見てしまう可能性の方が比較的高いと思います。抽象的な目線で申し訳ありません。統計において「贔屓目の学生を選考通すか」というグレーゾーンなアンケートは存在していないと思います。

もちろんまるっきりダメな学生をイベントに参加してくれたから、と通すわけではなく、「きわどい学生」を判断する時に心理的な感情が影響するのではないか、と思います。

ただ、それを目的にイベントに行くのも「リターンの少ない行為ではないか」と思いますけどね。


もし、この記事を読んでなお合同説明会に行かれる方で「志望度が高い企業」があるのでしたら、「採用活動担当者・説明された内容」についてメモなどで控えておくのは得策だと言えます。

話を聞いていて「この企業良いな、選考受けよう」となった場合も同様で積極的にそういった情報をメモ取りましょう。というのも、メモを取っている姿勢を評価してほしいのではなく、現地でないと知り得ない情報・状況を面接の場で披露して好感度を高める目的で、です。

多分ですけど、「御社の採用活動課の歳用様が説明していただいた内容に興味を持ちました」と言われて嫌な気持ちになる社員はいないと思います。「あ、歳用さんね。どうだった!」と返ってくる方が自然と言えると思います。会話でのアイスブレイクになる可能性は大いにあると思います。時間をかけて参加する場合は確実なリターン・収穫を得て帰りましょう。


これは就活の経験から来るものですが、「なぜ興味を持ったんですか、どこで知りましたか」という面接に対する答えで「合同説明会で見掛けて御社の社員の方や事業内容を知るにつれて〜〜〜の部分に共感し、志望しました。」と言えるから良いですよね。


志望理由は考えられても、「知ったきっかけ」というのは中々に答えづらい質問です。本当の事を言うと「マイナビでカテゴリで調べたら見つけた」だと思いますが、味気も無い機会的な処理の印象すらも感じる問答です。正直な話を申し上げますと、ネット上でも「見つける・見掛ける」のはある種運命的なきっかけという考え方も出来ますが、実際に足を運んだイベントで出会えたというインパクトにはどうしても負けてしまいます。



【まとめ】

本コラムでメリット・デメリットについてご紹介できたので、これらの情報をふまえた上でご自身がどういう選択されるかは自由だと思います。私は完全な合同説明会参加否定派ですが、就活支援している就活生様に特別「行くな!」と言ったこともありません。「いきます!」という方の意見も尊重しています。


「行かない、という選択をした場合」

→行かないという選択をしたことで、その分浮いた時間があると思いますが、必ず有意義に過ごしてください。寝るのはダメですよ。だらけるのもダメです。


「行く、という選択をした場合」

→上にあるように最大限のリターン・収穫を得て参加して下さい。ラジオ体操に行ってスタンプを押して貰うように、行く事に意味があるのではないです。行く事によって得られるリターンにこそ意味があるのです。決して無為な行為にならないように努めて下さい