IRとは何か?就活生がIRを読む為に必要な事前知識もあわせて紹介。

IR… アイアールという言葉をお聞きしたことがありますか。

wikipediaでは以下のような定義付けがなされています。

インベスター・リレーションズ インベスター・リレーションズ(Investor Relations、IR)とは、企業が投資家に向けて経営状況や財務状況、業績動向に関する情報を発信する活動をいう。日本では「投資家向け広報」とも訳されるが、IRという頭字語も定着している。

簡単に言うと、企業が投資家に向けて「ウチの会社の状況はこうですよ!」と報告する活動・行動と思っていただければ、就活においては差し支えないと思います。


本記事以降、IRと表記させていただきます。

また就活においてはIRの中でも「決算説明会資料」などをご覧いただくのが手っ取り早いです。



皆さんご存知のYahoo!JAPANのIR(決算説明会資料)は以下のURLからダウンロード出来ます。

https://s.yimg.jp/i/docs/ir/archives/present/2017/jp170203presentation.pdf

試しに一度ご覧いただければと思います。

(無断転用が禁止されているので直接URLにアクセスしてください)


ですが実際に一度目を通してみると「意味が伝わらない単語・キーワード」があると思います。

営業利益など売上高については深い次元で理解するには学習が必要になります。

私自身、会計や簿記について多少学習しておりましたので大体イメージで掴むコトが出来ましたが、実際はイメージ程度でもつかめているのも違うと思います。

IRを就活に活かすにはその程度でも十分だったと言えます。

事業を比較して、どちらの方が主力事業かどうか、最近始めた事業かどうかなど分かれば十分と考えています。


最低限読み解く上で必要な知識を書かせていただきます。

四半期とは。

四半期は、一年を四等分した、半期を二等分した、その一つの期間(3カ月間)のことをいいます。例えば、毎年4月1日から3月31日までが一会計年度の企業の場合、4月から9月までが上期、10月から3月が下期となり、また4月から6月までが第1四半期、7月から9月までが第2四半期、10月から12月までが第3四半期、1月から3月までが第4四半期となります。

先ほどご消化したYahoo!JAPANの決算説明会資料は、16年度 第3四半期にあたるので、16年度10月〜12月の内容の報告(IR)という認識で合っています。

会社によっては四半期をQと表現します。クォーター(1/4)という意味で四半期と同じ意味を示しています。まとめると以下の通りです。

【決算が3月の会社の場合】

1Q = 第1四半期  (4~6月)

 2Q =第2四半期  (7~9月) 

3Q = 第3四半期  (10~12月) 

4Q = 第4四半期  (1~3月)


第4四半期の終わりが3月になっている場合は決算が3月です。

決算のタイミングが違う会社は第1四半期と言っても指す期間が違いますが、3月決算の会社が多いので基本的にも問題ないと思います。


QonQとは?

「QonQ」という略称に関しては理解しておいても良いと思います。QonQは、「前四半期との比較」という意味です。簡単に言い直すと、前の三ヶ月の今回報告する三ヶ月がどのように売上高など推移しているか、という意味です。

そのまま、前四半期との比較と置き換えても結構です。

第3四半期の決算説明会資料で、QonQと書かれていた場合は、第2四半期と第3四半期の比較ということになります。


では、IRのどの部分を見ればいいでしょうか。

基本的には読み解くだけで大体分かりやすく書いてあるので特別解説する必要もありませんが、

事業がどの程度主力か、また新規事業がいつ始めて、どのような軌道を描いているのか(うまくいっているのか)などを見るのが就活生向きではないか、と考えています。

しかし、企業側も「新規事業が予想より上手く行かなかった」など記載してくれているコトが多いので、本当に特別理解するのに難しい知識などは必要ないです。


一度読んでみると、IRを読み解く以前よりも多くの情報量を得られると思います。

ですが、IRの全てを深い次元で理解するのも多忙な就活生にはリターンの少ない行為だと言えます。

なので、軽くおさらいする程度で大丈夫です。